「犬猫を飼う前に・手放す前に、もう1度考えましょう」



あなたは本当に最後までその生涯に責任を持てますか?

犬猫をずっと飼ってみたかったという方にとって、犬猫の飼育は非常に楽しみで心踊るものです。
でも、迎え入れる前にもう一度しっかり考えてみて下さい。
動物を飼うというのは生易しいことではありません。
命あるものですから、その生涯を終えるまで、何があっても飼い主が責任を持ってやらねばならないのです。飽きたから捨てるとか、手が掛かるから捨てるなどという事は決してしてはなりません。
動物を飼う時は、家族の一員として迎え、そして、その子が天寿を全うするその日まで、家族として共に生きる覚悟と責任、そして愛情を忘れないようにして下さい。

飼っていた動物を手放そうと考えている方、どうしてももう飼えないのですか?
動物は最後まで愛情と責任を持って飼うのが当然です。あなたは精一杯の努力をしましたか?
飼われている動物達とあなたの間に愛情と信頼が成り立っているのならば、動物達にとって、あなたは唯一のかけがいのない家族であり、心から愛し信頼するこの世でただ1人の存在なのです。どんなに良い里親さんが決まり幸せな余生を送る事になったとしても、動物達は決してあなたの事を忘れません。きっと生涯あなたを想い続けるでしょう。
動物を飼うのに必要なのは環境やスペースではなく愛情です。そこに愛があるならば、あなたと共に生きることが彼等には1番幸せなのです。それを忘れないで、もう一度最後まで共に生きる努力をして下さい。



よく受ける相談にこんな事があります

・引っ越しするので飼えなくなった。 (就職・転勤・単身赴任・結婚のための転居で飼えなくなった、新居を汚されたくない、新居がペット不可、マンションにかわるので室内で飼えない、ローンなどで経済的に動物飼育が困難、引っ越しして家族と同居するので飼えない、など)


・もう自分も年だから世話が大変なので手放したい。



・子供が産まれるからもう飼えない。 (子供が喘息などのアレルギーになった、育児が大変で動物の世話が出来ない、など)


・世話をする人が居なくなった。


*これらの事例は全て飼い主側が最初からイザという時の事も踏まえた上での対処をしっかり考えていれば充分防ぐ事が可能だったことです。





では、そんな時どうするか

飼育を始める前に、万が一自分達が飼育出来なくなった時の受入先(家族や親戚・縁者など)を家族で充分話し合って下さい。 (プラーナでは、里親さんを決める際、万が一の場合の受入先の確認をしています。先方にも直接確認し、場合によっては、飼育者ご本人達だけでなく受入先の方にも、譲渡時に交す誓約書にサインを頂いています。)


・引っ越しの場合

本来、家族の一員という意識があるならば、引っ越しを理由に手放すという事には決してならないはずです。 また基本的には動物がいるのであれば引っ越しはよく考慮し、避けられるものならば避けたいものです。 でも何らかの事情で、どうしても引っ越さなければならない時は動物飼育可能な住宅を探して下さい。
最近は動物飼育可能住宅も増えつつあるので努力すれば見つかります。
また動物は環境が新しくなればその環境にも比較的すぐに馴染みます。今まで外で飼われていた犬でも、環境が変われば大概は室内でも問題なく飼えるようになります。外飼いの犬だから室内で飼えないというのはほとんどが飼い主の身勝手な言い訳です。決めつける前に努力して下さい。
それでもどうしても引っ越し先に連れていくのが不可能な時は、自分達で責任を持って里親探しをして下さい。
引っ越しの直前に慌てて里親探しを開始しても、おいそれと簡単にもらい手が決まる訳ではありませんので、時間的に充分余裕を持って本当に良い里親さんを見つけるようにして下さい。(いい加減な人に渡してしまうのでは真に責任を果たしたことにはなりません。) 里親が決まるまでは引っ越しも控えるべきですが、すでに日程が決定していてその期日までに里親さんが決まらない場合は、入居時に管理主側に里親探しをしている事情を説明し、理解を求めた上で新居にも連れていくべきです。そんな努力も出来ない人は動物を飼う資格はありません。
引っ越しは人間の都合です。自分達の都合で動物達を不幸にしてしまわぬよう、最後まで責任を持つ事を決して忘れないで下さい。その子の運命を背負っているのは、他でもない、その子が誰よりも愛し信ずる、あなたなのです。



・「年齢的に世話が出来ない」という方、あなたは突然年を取ったのですか?

犬や猫は長ければ20年近く生きます。自分が年齢的に20年後世話が出来るかをちゃんと考えて動物を飼いましたか? そんな無責任な理由で動物を捨てたり保健所で殺処分させる位なら、ペットシッターに申し込んで、自分の代わりに散歩してもらうという方法もあります。


・将来子供が出来て動物を手放さなければならない状況になる可能性のある人は最初から動物を飼うべきではありません。例えばお産のため一時世話が出来なくなる可能性があるのなら、最初からそんな時どうするか、家族みんなで話し合い、協力し合える状況を作って下さい。それが不可能であれば動物飼育もあきらめて下さい。
最後まで責任を持って飼うのが当然でありそんな事態にならない様努める意志の無い人は飼う資格はありません。




最後まで責任を持って飼うのが当然でありそんな事態にならない様努める意志の無い人は飼う資格はありません。




こんなことも考慮してください


★犬は約一才位までは大変手がかかります。
体が成長するまでの間は膀胱が小さいためトイレの回数も多いです。理解力もまだ付いていないので、粗そうすることも少なくありません。大人になれば、一般的には散歩の時以外はトイレをしなくなります。しかし一才位まではトイレの躾も大変です。
また子犬のうちは大事な靴や本などもボロボロにしてしまったりします。やんちゃな子なら壁紙を剥がしたり畳をほじくったり、植木や庭もめちゃめちゃにします。でもそれが成長の一つの過程でもあるのです。それを理解し暖かく見守りながらしっかりとした躾を行なっていくだけの覚悟が必要です。


★生き物ですから病気もします。人間の様に保険がきかないため、いざ病気となると出費もかさみます。
また、ワクチンの接種も必要です。犬の場合は5月末から11月末まで毎月フィラリアの薬も投与しなければなりませんし、年一回の狂犬病予防注射も必要です。


★小型犬や猫以外は簡単にキャリーケースに入れて移動させることは難しいので、自宅に車の無い人は急病時に動物病院に連れていくことが出来ない場合があります。その点もよく考えて下さい。


★「子供がアレルギーになったので飼えなくなった」という相談をよく受けます。
子供がいる方、将来子供が出来る可能性のある方は、その点もよく考慮して下さい。


★お若い方は、就職、転勤、結婚、などと、環境が変わりやすいものです。
出来るならば生活基盤が出来、安定する年齢までは動物の飼育は控えるべきです。


★流行の犬種だからと、その犬種の特徴や習性も考慮せず安易に飼うと、自分達の生活環境にそぐわず、動物も人間も不幸になってしまうことがあります。見かけの可愛さや見てくれの良さに惑わされることなく、充分事前に考慮してから飼育に臨んで下さい。


★犬は個体差はありますが、多少なりとも吠えるものです。あなたの住まいは動物を飼育できる環境ですか?鳴き声がうるさいと苦情が来た時の対処の方法を考えていますか?それで、もし、その住まいを出て行かなければならなくなった時どうしますか?犬を飼う時はその犬の種の習性を充分調べて住宅の環境に適した種類を選ぶ必要があります。またもしものトラブルが起こった時には、その子を連れてその子を飼育するのに適した場所に引越すだけの覚悟も無くてはなりません。一度飼い始めたら途中で放棄することは出来ないのです。


命はアクセサリーやバックと違います。20年近くの長い間、お金もかかれば、手間もかかります。エサ一つ取ってもいろいろ吟味し検討して健康でいられる様、常に飼い主は努めてやらねばなりません。 大変だけど、かけがいの無い家族の一員なのです。あなたの愛情に応え必ずあなたに安らぎと無償の愛、そして、素晴しい思い出、素晴しい人生を与えてくれる事を決して忘れないで下さい。***






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