狂 牛 病

<はじめに>

『家畜を肉食というだけでなく共食いをする動物へと変化させたことに対する本能的な反感が起こっている。
この方法は100年の間小規模ながら行われてきた。ルドルフ・シュタイナーは、1923年にスイスのドールナッハで講演し、次のように問いかけた。
「もし牛が植物ではなく肉を直接食べると何が起こるのでしょうか」。
彼は、動物の体内に作りだされた使用しきれないエネルギーが有害な酸を造りだし、その動物の神経系統と脳を侵すであろうという論説を立て、「もし牛が直接肉を食べるなら、その牛は狂うでしょう」と、警告した。
BSEの危険性を警告していた科学者の一人であるハラッシュ・ナラング博士は、牛肉や子牛や牛乳を最大限に生産するために低価格の家畜用飼料や屠殺場からの高蛋白廃物利用が加速されたのは第2次世界大戦が原因であるとした。
1970年代に屠殺場を訪れた彼は、飼料用の肉や濃縮骨粉が1960年代に比べて50%増加していることを発見し、大変衝撃を受けた。』


ルドルフ・シュタイナー(シュナイター教育で有名)が、草食動物に肉を食べさせると、大変なことになると随分昔から予言しています。
http://www.sharejapan.org/articles/1996/may/s-kyogyu.html
のサイトより。ご興味のある方は是非読んでみてください。


***狂牛病、輸入飼料で感染か***
 
 農水省は10日、「狂牛病」(牛海綿状脳症)に感染した疑いの濃厚な乳牛1頭が、千葉県白井市内の酪農家で見つかったと発表した。狂牛病はヨーロッパを中心に猛威を振るって人にも感染、死者も出たが、国内ではこれまで感染例はなかった。感染が断定されれば国内で初めて。
 同省では、欧州など海外からの輸入飼料を通して感染した疑いが強いとみて10日夜、省内に対策本部を設置、この牛の感染ルートに絞って調査を始めた。この乳牛の乳は出荷されている。感染牛の脳などの危険部位を食べれば人も牛同様に脳が侵されて死に至る場合もあるが、同省では「食肉部や牛乳からの感染はあり得ないので心配はない」としている。
 同省によると、感染の疑いが濃厚なのは白井市内の酪農家で飼育されていたホルスタイン種のメス(5歳)。立てない状態になって乳も搾れなくなり、食肉処理場に持ち込まれた。しかし、狂牛病の疑いが持たれたため、先月6日にこの牛を処分するとともに、検査用に脳の一部の延髄を採取、同省関連の「動物衛生研究所」に回した。
 同研究所では、欧州で通常行う診断テストを実施した結果、先月15日に「陰性」と判定された。その後、顕微鏡による目視検査で狂牛病特有のスポンジ状の穴が見つかり、免疫的な再検査をしたところ、10日午後になって「陽性」の反応が出たという。
 すでに、同じ農場で飼育している他の約50頭の牛も農場から外に出ないように隔離している。
 同省は「現時点では確定ではない」とし、狂牛病の世界的権威である英国獣医研究所などに延髄のサンプルを送り、確認してもらう。
 狂牛病は1980年代後半に英国で発生し、欧州各地に広がった。感染した牛などの内臓や骨を使ったエサが感染源とみられたため、同省は96年4月から、肉骨粉を使った飼料を牛に与えないよう行政指導してきた。97年4月には家畜伝染病予防法上の「法定伝染病」の対象に加え、届け出なども義務づけた。昨年、フランスを手始めに再び欧州で狂牛病が拡大したことに伴い、同省は今年1月から欧州からの牛肉や肉骨粉などの輸入を全面禁止に。この騒ぎを機に「行政指導では不十分」との声が内外から起こり、同省で、法的に規制できるよう同予防法の改正を準備していた。
 同省によると、狂牛病の潜伏期間は2―8年。この牛が3歳まで、どこで飼われ、どんなエサを食べたのかを中心に追跡調査に入る。しかし、「狂牛病が全国規模で次々に他の牛に伝染するわけではない」としており、追跡調査は、この乳牛の感染ルートに絞られる。
 一方、厚生労働省では、飼料が特定でき次第、同じエサで飼育された牛の食肉としての販売中止を指示する。

◆狂牛病
 英国で1986年に初確認された牛の疾病。感染性の病原体たんぱく質プリオンが原因。脳がスポンジ状になり、震えるなどの神経症状が出た末に死亡する。病原体を含む動物性飼料から感染、欧州を中心に感染牛は100万頭と推計されている。感染牛の回腸などを食べた人にも移り得る人や動物に共通する感染症(人獣共通感染症)。人では変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)と呼ばれ、牛と同様の症状が出る。英国で96年にvCJD発症が初確認され、同国内で先月末現在で100人以上が発症している。日本では、発症確認の例はない。
(9月11日読売新聞)


***
「狂牛病」日本から牛肉や関連加工品などの輸入を中止*** 
 韓国の農林省は10日、日本で狂牛病が発生したとの報告を受け、日本からの牛肉や関連加工品などの輸入を暫定的に中止する措置を取った。農林省の畜産当局者は「疫学的な感染ルートや原因が判明するまでの措置」としている。
韓国(9月11日ソウル共同)(9月11日毎日新聞)

***疑惑の牛は狂牛病***
千葉県白井市で見つかった狂牛病の疑いが強い乳牛(メス、5歳)について農水省は、最終的な判断を仰いでいたイギリスの英国獣医研究所から「狂牛病と診断する」との報告を受けたと発表した。欧州以外で狂牛病が確認されたのは初めてで、日本は16番目。今後、感染ルートの特定が急務となる。
(9月22日 讀賣新聞)
 
***肉骨粉・血粉 5道県、牛1470頭で使用〜狂牛病の拡大防止・農水、輸入停止を検討***
 千葉県白井市で飼われていた乳牛(メス・5才)が狂牛病と断定された問題で、感染源と疑われている肉骨粉や血粉などの動物性飼料が、北海道、山形県、長野県、群馬県、埼玉県の5道県の酪農家などで牛に使われていたことが22日、道や県の調べで明らかになった。生産農家では牛全体のイメージダウンが心配されている。厚生労働省では狂牛病の感染が確認されたのを受け、牛の脳や脊髄、小腸など食べると人に感染する可能性があるとされている「特定危険部位」について、感染の有無にかかわらず食肉処理時の廃棄義務付けの検討など取り扱い方法の見直しに入った。
(2001年9月23日讀賣新聞)

***新たに14農家使用〜7道県、飼育牛2000頭以上に***
 狂牛病の感染源とされる肉骨粉などを各地の畜産農家が牛のエサに使用していた問題で、栃木県と静岡県の14戸の酪農家でも使われていたことが23日、両県の検査で新たにわかった。
これで肉骨粉などの使用は7道県で40戸となった。2000頭以上の牛が食べていた可能性がある。

***肉骨粉飼料回収 徳島県が開始***
 狂牛病と確認された乳牛の肉骨粉を徳島市の飼料加工会社が保管していた問題をめぐり、徳島県は23日、県内に出荷された肉骨粉入り飼料の回収をはじめた。
出荷した約1300トンのうち、約90トンは保管を確認し、全て焼却処分にする。
残りは鶏や豚の飼料として消費されていた。
(2001年9月24日讀賣新聞)


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