アジア犬猫食事情
http://www.animals-hope.org/KoreaEatsDogs.html
***犬肉料理の゛退場゛要請*** W杯でFIFA、韓国に 国際サッカー連盟(FIFA)が、来年のワールドカップ(W杯)を日本と共催する韓国に「犬が食用として育てられ、苦痛をうけている」と犬肉料理の追放を要請し、韓国側で戸惑いと反発が広がっている。 要請はFIFAのブラッター会長が「韓国での犬の虐待に抗議する手紙が世界中から来ている」と、W杯の韓国組織委員会(KOWOC)委員長を兼ねるFIFA副会長に、動物虐待を禁ずる早期の法設備を求めたもの。FIFAがそのホームページで6日明らかにした。 韓国では「補身湯(ポシンタン)」という煮込み料理など、犬肉がよく食べられる。88年ソウル五輪では海外の批判を懸念し、食品衛生法の「嫌悪感を与える食品販売の禁止」を適用して一時的に店の営業を取り締まった。だが、同国の農林相によると現行では犬肉販売自体を取り締まる法的根拠はないという。 「以前から伝わる食文化を完全になくすことは難しい」との見解だ。 KOWOC内にも「一国の文化を認めない一方的に主張」と反発する声が出ている。 (13年11月8日 朝日新聞)
こんな記事が新聞にも出る程、近年、アジアの犬猫食が各国から非難をあびるようになってきています。 そんな中、animals-hope という海外の組織が、韓国の犬猫食に対しての抗議行動の呼びかけをインターネット上で展開しています。 まずこちらをご覧ください ↓ http://www.animals-hope.org/KoreaEatsDogs.html Melanie Jartisianさんという方が管理しておられ、個人もしくは小人数で動物虐待に反対している組織のようです。(animals-hopeのHPは、http://www.animals-hope.org) そのHPの内容は、虐待行為によって殺害した犬猫を好んで食べるという風習への抗議ですが、見出しには、「病んだ精神のみが考えつきうる、最も卑劣で、最も強い苦痛を与えうる方法によって、罪の無い200万頭もの迷い犬、飼い犬達が一年間に殺されている、韓国という卑劣でサディスティックな国」という非常にセンセーショナルなタイトルがおどっています。又、「韓国製品をボイコットしよう」「ワールドカップ・サッカーをボイコットしよう」との過激な発言もあり、当初当会でも、背景に何らかの政治的意図があるのでは?と感じ、このHPの真意が分かりかねる部分もありました。 しかし、翻訳スタッフが掘り下げて内容を見ていくと、そこに根の深い問題があることがわかりました。 それは、私達が牛や豚を食べる感覚とは根本的に全く違う問題のようです。 真偽は別として、このHPに書かれている内容をまとめると、 1、韓国で犬や猫を食べる習慣は1980年代に広まった。
2、韓国民の文化ではなく、ごく一部の裕福な人々の間の嗜好である。
3、韓国の法律では犬や猫を食べることは禁じられている。
4、殺し方が虐待である。
5、「各国韓国大使館へ抗議の手紙を書こう」と呼びかけをされています。
私達にとって犬や猫はもっとも近い関係であり、食べる事には到底結びつかない動物たちです。 しかし上記のようにこのHPには、カルチャーの違いなのかもしれないと思うに思えない、どうしても納得が行かない見るに耐えがたいものが掲載されています。 この内容を全て鵜呑みにすべきどうか、我々も判断しかねる部分がありますが、もし事実であるとすれば、「他国の食文化を安易に非難するべきではない」と、見て見ぬふりをして良い問題だとは言えません。 そこで、このHPの管理人であるメラニー女史にコンタクトをとると共に、我々も独自に情報を集めました。 A、何年か前にもニュースの「今日の出来事」でも取り上げられていた。 その時は「犬を食べるのは一部の裕福な人」ということではなかったようだ。 狂犬病が流行したので、犬を飼うことを制限しようとし、犬の登録料を高額にし(韓国の一般的な年収分)、犬を飼うのは一部の金持ちの人のみになったとあった。 B、数年前の「週刊女性」誌にも「韓国イヌ汁・中国ネコ鍋」というものがとりあげていた。 強精料理として高級レストランで評判だとのこと。 客が檻の中の500匹以上のネコの中から気に入ったものを選び、選ばれたネコは頭を木の棒で叩かれて気絶させられ、煮えたぎった鍋の中に放り込まれ、2分間ゆでて引き上げられ、皮をはがされる。 しかし、皮をはがされてもまた生きているネコもいて、苦しさのあまり鳴き叫ぶそうだ。 それを他のネコが見ている前でやるので1匹が殺されると他のネコが一斉に鳴き始めるそう。 C、韓国ではイヌの肉を販売することは禁じられているが、それを取り締まったら市民が猛反発するので政府は黙認状態だそうだ。 過去にも動物愛護運動家でもある女優のブリジッド・バルドーさんがイヌの肉の販売を中止すべきと発言したため、韓国中に大論争が起こった。 D、韓国の留学生に聞いたら、逆にそんなことが行なわれていることを驚いていた。 彼女も韓国の実家で犬を飼っていて、大変可愛がっているので、そんなことは考えられないと言っていた。以前中国の留学生にも同じことを聞いたことがあるが、彼女も、それは一部の事だと言っていた。 (日本でも一般の人が猫とりを知らないように、彼女達も実情を知らないだけなのかもしれないが) E、香港の中国返還の際、返還に伴い香港から移動する人に置き去りにされる犬が増えた。 野犬化したこれらの犬達がどうなるかをテレビでも報道していたことがある。 ほとんどが捕獲の上、食肉としてマーケットに売られるのだと言っていた。 その時のインタビューで、中国の女性が「犬の肉は婦人病に良く、体も暖まるので精をつけるために1週間に1度は食べる」と語っていた。中国といっても全ての地域でそうであるとは思えないし、ごく一部で行なわれていることなのかもしれないが、需要があるというのは確かである。
以上が調査でわかったことです。 今後具体的な調査も進めていきたいと思います。 またメラニーさんからは、 「最近サイトを更新しておらず、非常に古い情報もあることを、お知らせし、謝っておかねばなりません。残念ながら、わたしはしばらく病気をしていて、更新することができないのです。」 と、コメントを頂いております。 プラーナの見解 ![]() このHPの詳しい内容がまだわかっていなかった当初、当会スタッフの間でもいろんな反応がありました。 ![]() ![]() ただ、私達は習慣として犬猫を食べることはなく、愛玩動物として接していますから、とんでもない話に思えますが、それはただの習慣の違いであって、牛や豚を食する私達は結局同じなんですよね?それはわかっているけれど、何とかしてやめてほしいのが心情です。食用として殺されているだけに、実際にやめさせるのはとても難しい問題だと思いますが・・・」 ![]() もし今いきなりインドの人たちが(大げさな例えですが)「私たちの国ではウシは神聖なものだから、日本人は牛肉を食べるな」と言ってきたら、日本人からすれば「なんてインド人は勝手なんだ!」と思うことでしょう。普段ウシやブタを食卓に並べておいて、その韓国の人達に「かわいそうだから、犬猫を食べるな」とは言えません。韓国の犬や猫に限らず、どの国でも(もちろん日本も含む)いろいろな動物たちの犠牲のもとに成り立っています。言ってしまえば、植物だって生きているのですから「食べる」という行動をとることはなんらかの命は必ず犠牲にしています。それはその国によって違いますが、そこの食文化です。寿司や刺身の生魚を食べる国がほとんどないのと同じではないでしょうか。 ただ、屠殺の仕方が本当にあの写真のようになっているのだったらそれは動物虐待と言えるでしょう。 しかし、日本の屠殺だってそんなによいものではありません(他の国はわかりませんが)。自分の国がやっていることを棚に上げて他の国のやり方を指摘できないのでは?と思います。 でも、頭ではこうやって考えたところで、実際ワンコやニャンコが食べられていることを考えるとつらいですね。私は牛やブタやニワトリが食べられるのもつらいです。だからできるだけ肉は食べないように(純ベジタリアンではないけれど)しています。そんなに食べなくても必要最低限にとどめる努力はぜひすべての人にしてほしいですね。」
確かに、我々の心情としては、犬猫を食べないでくれと言いたい所ですが、各々の国の文化、風習、考えが違う以上、私達の価値観で、牛や豚や鳥はいいけど、犬はダメとは言えません。 食はその国の文化でもあり、食に関する問題は非常にデリケートで難しい側面があります。 その国の食に対する批判はその国の文化・歴史への批判にもなってしまうからです。 また、犬猫を愛護動物と見る国(日本を含め)と食の材料と見る国では考え方も法律も違います。 しかし、今回の事例は御説明してきたように、ただ単に「食べている」ということではなく、残虐な殺戮行為によって食べられているということが問題な訳です。その現状に対して我々に何が出来るのか、何をすべきなのかを考えなければなりません。 そこで我々は、苦痛を伴う残酷な殺し方に対しての抗議、捕獲に際しての配慮、という方向で行動を起こせないか検討することにしました。 まず、メラリー女史の告発サイトの内容が事実であるのか、その真偽を確認するため韓国大使館に質問状を出すことにしました。 以下がその内容です。
公開質問状 韓国大使館 大使様 この度貴国での食用としての犬猫の扱いに関して、下記の質問をさせていただきます。 出版物、インターネットを通じて当会へも様々な情報が入ってきますが、事実関係を確認させていただきたい所存です。 1.韓国では犬猫を食べる習慣はどの程度一般的なのでしょうか? 韓国で犬や猫を食用に用いる習慣は、一部の富豪の間で1980年代に広まったとの情報があります。 また、年間200万匹もの犬や猫が食用にされていると言われていますが、概して現在は一般的な食習慣なのでしょうか?それとも韓国ではごく一部の人々の嗜好品なのでしょうか? そして実際にはどれくらい行なわれているのでしょうか? 2.虐待によって殺された犬猫を好んで食べる風習があるのでしょうか? 韓国では「虐待した犬や猫を食べると精力がつく」という迷信があり、犬猫をなぶり殺しにして食用にしているとの情報があります。こういった風習があるのは事実でしょうか? 3.韓国では犬猫は家畜として扱われているのか、ペットとして扱われているのか、現状はどうなのでしょう? 日本では一般的に犬猫はペットとして多くの国民に飼われており、「保護動物」として法律で擁護されていますが、韓国ではどのような扱いになるのでしょうか? 4.残酷な殺し方に対して、法的な規制をすることは可能なのでしょうか? 韓国で食用に用いるための犬や猫を殺す方法は非常に残忍であると、多くの出版物やインターネットサイトで糾弾されています。食用にやむを得ず殺す場合でも、その方法を現在法律により規制していますか?もしくは規制することが可能な法律はありますか? 5.国際社会における動物愛護精神の高まりと食文化について その国の食に対する非難は、文化・歴史への非難にもなり、難しくデリケートな部分があります。 犬猫を虐殺して食用にするという習慣が仮に貴国の食文化であるのならば、それを安易に非難することは好ましくないかもしれません。 しかし、文化であるならば尊重しなければならないという考えを示しながらも、様々な国、人々から非難の声が上がっているのもまた事実です。 国際社会の動物愛護精神の高まりの中で、今後、古来から人間の良きパートナーとして扱われてきた犬に対しての虐待の上の殺害は、目的の如何を問わず、世界から非難の声が一層大きくなることが予測されます。このことについてどうお考えでしょうか? 事実と誤情報を区別するためにも、ご回答いただきますよう、何卒宜しくお願い致します。 なお、本質問状及び回答文は、当会のホームページ上に掲載させていただきますので、その旨、ご了承くださいますようお願い申しあげます。
この質問状に対する回答は大使館から返答があり次第、このページで皆様にも公開致します。 回答の内容をよく考察した上で、次に要望書の提出を行なおうと思います。 しかし、先にも述べたように、食する行為自体を非難するのは大変難しい側面がありますので、虐待の上での食行為が事実であるならば、その殺し方と捕え方、殺すまでの経緯に関してを争点にしたいと考えています。 たとえそれが食材としての存在でしかないと思われていたとしても、その命もまた尊い存在であることに配慮して、残虐な殺し方を改めていくために、そのような行為に対しての法規制の整備と施行を要望する予定です。 また、今までも国内、国外の組織が同じように要望や抗議を行なっていますが、食が絡む問題だけに対象国での現状に大きな進展は見受けられません。 では、状況改善のため、我々に何が出来るのか、我々ゆえの我々にしか出来ない呼びかけをこの先熟慮していきたい、そう考えています。 また追って経過御報告致します。 |