『犬猫救済の輪』様では、以下のような緊急呼びかけをしておられます。
1、緊急のお願い
取り残されているペットを助けよう!首相官邸にメールで呼びかけています。ご協力ください。
http://banbihouse.blog69.fc2.com/blog-date-20110411.html2、緊急のお願い(原発立ち入り禁止区域のペット救済)環境大臣にお願いし ています。ご協力ください。
http://banbihouse.blog69.fc2.com/blog-date-20110415.html
16日松野頼久先生がペット救済を農林水産省にお願いして下さいます。 首相官邸、環境大臣とともに、あなたの声を農林水産大臣にもお届け下さい。 尚、以下に、文章サンプルを用意しました。 ご自由に全体、部分をコピーしてお使い下さい。3、農林水産省への嘆願
http://banbihouse.blog69.fc2.com/blog-date-20110416.html
こちらから
https://www.contact.maff.go.jp/voice/sogo.html(以上、『犬猫救済の輪』様より転載)
また、支援金や支援物資も受け付けておられます。詳細は『犬猫救済の輪』様を御覧ください。
インターネットや新聞等ですでに多方面で公表されているように様々な団体やグループ、組織の方々が救済に動かれております。
ここにご紹介致しましたのは毎日新聞などで紹介されたものを元にしておりますので、お問い合わせはそれぞれの団体さんまで、個々の判断と責任においてお願いいたします。
それぞれの団体については当会が特別に推薦するものではなく情報として掲載いたしますことをあらかじめご了承下さり、万一何らかのトラブル等があった場合も個々の責任において御対処頂きますようお願いいたします。
※各地の獣医師会なども相談に応じている
未曽有の大災害となった東北関東大震災の発生以来、被災地の方々や動物達のことを思うといてもたまらない毎日を過ごして参りました。阪神淡路大震災経験者として、また阪神淡路大震災後、神戸に本拠地を置く地元団体として動物達の救済に携わってきた者として、当会でも東北関東大震災発生時より被災地における動物達への救済に日々気をもんでおりました。
動物愛護に関わる者としてすぐにでも現地に駆けつけたい思いで胸をかき乱されておりますが、当会では現在啓発活動のみに活動の主軸を絞っており、6年前より保護・引き取り・収容活動からは撤退しているため、悔しいながら今、現地に入ることも、被災動物を受け入れる体制にもなく、砂を噛む思いで救済に動く組織の支援にまわるべく尽力して参りました。現在も関係団体と連絡を取り合いながら、後方支援の準備を進めております。
大災害における救済活動は決して直後だけに限りません。長きに渡っての救済が必要です。当会も阪神淡路大震災後、数年に渡って寝る間もないほどの奔走の救済活動となりました。その経験者として今後も陰ながら息の長い支援に尽力して参りたいと思います。
現在、被災地域に直接入り救済活動を行っておられる団体の皆様方には、動物達を愛する者として、迅速かつ精力的な行動とご尽力に心より感謝すると共に、心よりの敬服を致しております。重ねがさね、現在力及ばぬ私共ではありますが、今後私共の阪神淡路大震災時における経験が何かのお役に立てることがあれば、微力ながらいつでもご支援する心づもりでおりますので、その際にはお申し付け頂ければと願っております。
阪神淡路大震災をきっかけに発足した、災害における被災動物救助のネットワークが日本獣医師会、財団法人日本動物愛護協会を中心に組織化されています。
災害発生後、自治体と連携して被災地現地に救護センターを設け、怪我をしたり衰弱した動物の治療と保護にあたることになっているのですが、ご承知の通り、被災地の被害の甚大さ、ライフライン、交通事情、物資不足、物資運搬事情などが思わしくないため、現地救護センター立ち上げには時間を要さざるを得ないようです。その他、民間NPOの動物愛護団体の中で、大規模な保護収容施設を持つ大手の数団体さんなどがいち早く救済に動かれており、有り難くも頼もしくもあるのですが、被災地で救護施設を作るのではなく、当面はそれぞれの運営する保護施設に連れていくという形になるようで、皆様、現地入りと受け入れ準備に大変ご苦労なさっております。しかし理想はやはり状況把握が出来る現地で大規模の救護施設が設けられるほうが、飼い主さんもマメに会いに行けるから動物にも飼い主さんにも良いのでしょうから、一日も早く体制が整い、本格的な救護施設が各地域に整うことを願いたいと思います。
そんな中、現在も当会のスタッフでもあり、大切な家族のような存在でもある仲間が代表を務める、猫の保護施設を運営するNPO団体も、被災動物の受け入れに動き出しました。当会も支援に尽力していきたいと思っていますので、また折々ご紹介させて頂きたいと思います。
彼女が言いました。
「人間でも災害による心と身体の傷跡のケアが問題だ。それは動物達も同じ。みんな深い傷を負っている。それを少しでも癒せるように一匹一匹に心を込めて手厚いケアをしたい。」と。
そして出来るだけ飼い主さんと再びいっしょに暮らせるようにしてあげたいと。
それが動物達にも飼い主さんにも一番いいことだと思うからと。
それは阪神淡路大震災の時にも出てきた課題であり、私達が手掛けた運動とも深く関わっています。
阪神淡路大震災の後、神戸に本拠地を置く私達も被災して飼い主さんを亡くした動物達や迷子になった動物達の救済に尽力してきました。
阪神・淡路大震災後の混乱が続いていた神戸で、街にあふれた行き場を無くした犬猫達の救済・里親探しに奔走する一方、財産など何も持たず飼っている動物だけ連れて逃げだしてきた被災者の方が、共に被災後の苦しい日々を生き抜いてきた家族同様の動物を、仮設住宅から集合住宅である公営の復興住宅に移る際に、公営の復興住宅では飼育が禁止されていたがために連れていくことが出来ず、復興住宅への入居を諦めたり、泣く泣く手放さなければならない事態が起きました。
その結果、仮設住宅に置き去りにされて捨てられる犬猫が増えたり、飼い主に動物達の殺処分が勧められたり、殺処分しなければならないという事態も起きつつあるのを受け、私達が地元発起人となり、被災者の方々が心の支えとなっている場合も多い動物達を連れて復興住宅へ入居出来るよう、兵庫県と神戸市に要望すると同時に、地元協力団体や全国の愛護団体などと共に全国的に署名運動を展開しました。
この取り組みは世界からも注目され、国内のマスコミでも多く取り上げられることになりました。 その結果、全国初となる公営住宅でのペット飼育可能住宅を復興住宅の中に作ってもらう事が出来ました。これが動物飼育共生住宅のモデルケース、つまり全国に先駆けての「見本」・「礎」となり、これを機に東京都でも一部の公団住宅で動物飼育が出来るようになった他、全国的に公営民営問わず、動物飼育可能住宅が増える大きなきっかけとなりました。
動物達も家族である。大切な心の支えなんだ。ということと、「動物達との共生」の必要性を世に示すことにも繋がった、とても意義のある運動であったと思います。
そもそもこの運動を立ち上げたのは、被災して仮設住宅での暮らしを余儀なくされた方々からの切実なご相談の声でした。
「この子は家族なんです。
地震や家族の死を共に乗り越えてきた大切な家族なんです。
でも私達も生きていかなければならない。
仮設住宅も期限がある。いつまでもここには居られない・・・復興住宅に入れなければ住むところもなくなる・・・
だからといって、生きていくために家族であるこの子を処分しなければならないなんて・・・」
これはどうにかしなければと思いました。
そしてすぐさま運動を立ち上げます。
当時神戸市内、兵庫県下に広域に広がっていた仮設住宅での現状調査を兼ね、皆様の要望や生の声をうかがうために、運動に協力してくれていた地元放送局を始めとする報道関係の方々と、あちこちの仮設住宅を連日まわって歩きました。そこで沢山の方々のお話しを聞きました。
ご家族みんなを亡くされ天涯孤独になった方が言われました。
「僕は財産も何も持って逃げれなかった。
ただこいつ(犬)だけを抱えて逃げた。
僕には家族も財産ももう何もない。
でもこいつがいてくれるから、僕は孤独じゃない。
こいつを処分しろだの手放せだの言われるくらいなら、僕は復興住宅には入らない。あきらめる。
路上生活になっても仕方ない。
こいつが僕に残された唯一の家族なんだから。
唯一の財産なんだから。」
別の方も言われました。
「この子はこのつらい時期を共に生きてきた子なんです。
この子がいたから頑張れた。
この子がいたから生きなければと思ったんです。
この子がいなければ私は死を選んでいたでしょう。
この子が救ってくれてるんです。
いつも寄り添って私を支えてくれてるんです。」
皆さんに是非運動成功させて下さい。お願いしますと涙ながらに託されて、私は必死でそんな皆さんの声を、思いを、訴え続けました。
街頭に立ち署名を集め続けました。
でも市も県も、決まりだから、とか集合住宅は動物嫌いな人もいるから、問題が起きたら困るから、の一点張りで何度も何度もの陳情にも歯切れの悪い回答ばかりで一向に進展がありません。私の皆さんの切なる思いの代弁にも、「皆さんのお気持ちはよくわかるんですが、公営住宅では動物の飼育は禁止ですから・・・」と今までの古い慣習にこだわり、いま目の前にある人々の心は置き去りなのです。
震災後の心のケアの必要性が叫ばれ、行政も力を入れているはずなのに、「生きがい」や「支え」よりも「決まり」が優先される・・・
動物が嫌いな人の権利が一番に優先される・・・
それがまだまだ当時には当たり前の社会的通念でした。
社会通念に沿って行政を担わなければならないご担当者さん達の御苦悩も充分理解出来るものの、やはりとても残念でなりませんでした。この運動を成功させるためには行政だけでなく、漫然と根付く社会通念にも訴えなければなりませんでした。
どれだけ動物達が家族として支えになっているか。
家族の絆に種の違いはない。
命の尊さに種の違いはない。
私はこの現状を知ってもらうため、皆さんの思いを伝えるため、路上で、テレビニュースで、報道番組で、新聞で、一生懸命訴えました。
この未曽有の災害を経験した私達だからこそ、どれだけひとつひとつの命が尊いかを身を持って知った神戸市、兵庫県だからこそ、すべての命に優しい行政になってほしい。
そして全国の見本となってほしい。
私達だからこそ出来るのです。
私達だからこそ、やらなければならないのです。
と・・・。
日本中にこの運動はニュースで流され、海外からも反響がありました。
そして、当時兵庫県知事であった貝原さんがこの報道を見て、一向に動かなかった行政担当部署に「被災者の方々にとって動物達が生きる支えとなっている。支えを奪ってはいけない」と鶴の一声で動物飼育可能住宅を作れと言って下さったのだと聞いています。
その結果、数は充分ではなかったけれど、動物達を連れて入居出来る全国初の公営住宅が兵庫県営のみならず神戸市営でも出来ることとなったのです。その動物飼育可能復興住宅が出来た後、入居された方々を取材したニュースも沢山流れました。
皆さん、本当に喜んで下さっていた・・・
泣きながら、「これでやっと安心して前を向いて生きていけます。この子といっしょに頑張って生きていきます。」と。
その後も当初行政に心配されたトラブルもなく、この動物飼育可能住宅は成功例として動物との共生への礎となっていきました。
そしてこの運動で、仮設住宅に置き去りにされる子もぐっと減りました。
私達は入居者の皆さんの笑顔を見届け、残った子達の救済にその後も動きました。仮設に残された子達がみんな淋しそうで、地震の傷と置き去りにされた傷を抱えているのがわかりました。
被災と人間と動物達・・・
仮設住宅に置き去りにされた子達はみんな命かながら瓦礫や火の海から飼い主と共に逃げてきた子です。
財産も持たず、ただその子だけ抱えられて・・・
けれど被災者自身が生きるためにその先にまでは連れていくことが出来なかった・・・
どんなことがあってもいっしょに連れて行って欲しかった。
最後まで責任持って家族として共に生きて欲しかった。
でもそうしたくても出来なくて、涙を飲んで置き去りにした飼い主を責めることもまた出来ないのかもしれません。
災害さえなければ・・・
置き去りにした飼い主も動物達も、災害とその後の厳しい生活の犠牲者だったのです。
私は思います。
大きな災害が起こった時、人命が何より優先され、動物は後回しにされます。それは人間社会の中では仕方のないことかもしれません。
でも私達が阪神淡路大震災で見たのは、動物達を家族として心の支えとする沢山の人々でした。災害という非常時にあっても、そこには種を越えた分かちがたい絆がありました。
この子がいたから生きようと思った。
この子がいたから命を絶つことを思いとどまった。
この言葉をどれだけ沢山の人々が口にされたか。
今、東北関東大震災の被災地は明日の暮らしさえままならない混乱の中にあります。でもどうかすべての命が尊ばれるよう私は願わずにはいられません。
阪神淡路大震災の時、人々の救出と共に瓦礫に閉じ込められていた犬も救出されたことがありました。その様子が報道され、日本中に感動を呼びました。あの時、神戸の人間は誰も「犬なんて助けて、けしからん」などとは言いませんでした。誰もが、ニュースを見て「助かって良かった」「同じ命なんだ」と泣いたのです。
なぜか。
私達があの震災で沢山の命を失ったから、命の大切さをあの時、みんなが我が身で感じていたからです。
私達の時と今は違います。災害の規模も被害の規模もその後の困難さもけたはずれに今回の震災のほうが大きいでしょう。だから比べることなど出来ませんし、私達の経験など的外れかもしれません。でも現に沢山の人達が被災地の動物達にも心を寄せ心配していることも事実です。動物達が救済された映像がこの度の震災でも報道され、私達の時と同じように沢山の感動を生んだのも事実です。そして今でも被災地の皆さんの中には飼っていた動物達の安否を気にして心配でたまらない思いでおられる方もおられることも事実です。
避難所に連れていけない動物達のことを気にかけられておられる方もいます。自宅のあった場所に犬や猫を探しに通われている方もいます。どんな状況にあっても動物達を家族としてかけがえなく思っている人達は、決して私達の時だけでなく、今も沢山おられるのです。
だから、本当は今すぐ人間と同じように動物達へも救済の手を国をあげて取り組んでほしいけれど、今はとても余裕はないのも当然だけれども、せめてどうかこれからは国や自治体の皆様には飼い主さん達が再び大切な家族である動物達と共に暮らせるようにしてあげてください。
私達の時のように、自分達が生きていくために泣く泣く大切な家族を捨てなければならないような事態にならないように・・・
置き去りにされる子が出来ないように・・・
大切な家族と永遠に引き離されることがないように・・・
支え合いいたわり合う愛の絆に種の違いは関係ない。
動物達が命を支えることもあることを、生きる力を与えてくれることもあることを、普通のケアでは癒せない震災の深い深い傷跡を人間と動物が互いに癒やし合えることがあることも・・・
私達の経験がこの先の復興支援の何らかのお役に立てるよう願っています。